10日で1冊、35冊目「脳からみた自閉症」

365日を通じての35冊目、ということはあと1冊ですね。「脳からみた自閉症 (ブルーバックス)」。脳科学の視点から自閉症を読み解きます。

脳からみた自閉症 (ブルーバックス)

自閉症というと、何かと行動面の話をされてしまうけれど、実は脳の機能障害ではないか?という側面から見ていきます。結論として、自閉症を引き起こす遺伝子はまだ完全にはわかってないが、3つだけは確実なことが言える。1つは「レット症候群」や「脆弱x遺伝子症候群」と言った特定の症状は遺伝子異常がわかっている。2つ目は受精するときの男性側の年齢が高ければ高いほど子どもが自閉症の可能性が高くなる。ただしその代の精子、つまり父親の精子の遺伝子異常なだけなので、次の代に自閉症が引き続かない。ちなみに高齢出産のリスクであるダウン症は卵子由来というものわかっている(どちらも「可能性が高い」だけなので要注意)。3つ目は、自閉症はスペクトラム症なので、健常者と自閉症の明快な境目は存在しない。例えばコミュニケーションに「若干の」不得手な部分があるのが自閉症なのか性格なのかと言われると、難しい。また、その不得手な部分は特定の部位が要因なのではなく、脳の様々な部分を使ってなされるものなので、「ここが原因」とは言いにくい。ただ、「おそらくこの辺りが関わっているだろう」というのが続々わかっているので、そのうち判明すると思われる。

あとこの本の面白いのは、脳の作られ方。受精卵からどういう順番で脳が作られ、全身の神経が形成されるかがわかりやすく書かれてます。このときの作成ミスがシナプス形成不全となるのかも?なんて話もあります。ただ、複雑で「正解」なんてありえないこのプロセス、ミスをしない方が不思議なもんです。人間だもの、少々のミスはあるよね、と。

ちなみに自閉症をはじめコミュニケーションの問題は男性に多いのはなぜか?という問いもあります。答えの1つに伴性遺伝とも言われてます。女性はX遺伝子を2つ持っており、片方がトラブルでももう一方でカバーするが男性はX遺伝子が1つなのでカバーできないというもの。血友病がそうで、患者のほとんどが男性だったりします。

うまく説明できてない気がするので、本書または、簡単な詳細は国立特別支援教育総合研究所の以下の記事に詳しいです。よろしければ。
自閉症が男子に多いのは?

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