国語辞典

授業で出てきたprestigeが、テキストの下のほうに「威厳」と訳されていました。それを使って原文を訳したところ、生徒から「先生、威厳ってもっと簡単な日本語にしてください」といわれる。

教師がわからないときの逃げ口上、「自分で調べてみて〜」を発し、職員室に飛び戻って心臓を押さえながらネットの国語辞典で調べてみた。すると「人を圧するようないかめしさ。厳かでいかめしいこと。」とのこと(大辞泉)。僕の知っている威厳というイメージとちょっと違う感じがする。そして英文からはそんなニュアンスは感じられない。なんか変だ。

唸りながらいろいろ調べていたら同僚(英語の先生)に声をかけられる。「威厳って言葉がわからないって言われて。でもやさしい言葉で言うのも難しくて」と話したら、「あ、威厳ってdignityね〜」といわれる。えっ、僕が何か間違ってる??

改めて調べなおしてみると、prestigeは大方の辞書では「威信」と訳すらしい。そして「威厳」はdignity。なんだけど、威信と威厳ってどう違うのかわからないし、そもそも威信なんて言葉使ったことないよ、わからないよ。

職員室には英和・和英は見本として腐るほどあるんだけど、国語辞典が見当たらない(誰かが持って帰っちゃったのかな)。仕方がないので家に帰って新明解で調べてみた。

威厳:(上に立つ人が)軽々しく笑ったり、しゃべったりせず、なんとなく近寄りがたい印象を与える感じ。
威信:権威と、それに伴う信頼感。

さすが新明解、わかりやすい。
英文としては、威厳は「厳か(軽々しくない)」だから「近寄りがたい」ってことを言えば通じますね。

ただ、LDOCE(英英辞典)ではこんな定義。
pres‧tige
the respect and admiration that someone or something gets because of their success or important position in society
(社会における成功や重要な地位のために、誰かや何かが得ている尊敬や賞賛)

英英辞典から読むと「威信」が適訳だなあ。テキストの英文においては、どっちの意味でとってもかまわない箇所でもあるんですが、辞書と違う訳語を載せるのはちょっと邪道ですね。

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